はじめまして、六つ季の家へようこそ

六つ季の家の二階部分日本はもとより世界でも屈指の豪雪地帯、新潟県南魚沼市。

その南魚沼の北部山間地に位置する辻又集落。この辻又集落に建ってからちょうど100年。

「六つ季の家」はいわゆる「豪農の建てたお屋敷」や「由緒ある旧家の豪邸」などではなく、ごくありふれた農家の古い家です。

冬には2メートル、3メートルといった降雪がある辻又集落。100年前の冬季の辻又集落はいわば「孤立状態」になってしまったわけです。

当然狩りも畑仕事も一切できなくなり、食料といえば秋に収穫したお米、きのこ類、干した根菜類、塩漬けの野菜や山菜などの保存食が主で、動物性の食べ物といえば屋内の生簀(いけす)に飼っていた鯉や塩漬けの魚(これは贅沢品だったそうです)など限られたものでした。

百年前の雪国の生活に思いを馳せて

囲炉裏

100年前の(冬の)生活はそれはそれは厳しいものだったと想像できます。恐らく現代人の想像力では及ばない生活だったのではないでしょうか・・。

六つ季の家の二階部分は冬の食糧の貯蔵庫であり、冬場の農仕事場であり、また養蚕(ようさん)の為の場でもありました。

そこには「生きていくことに必死だった時代」の凄み、「生活感」などという生易しい言葉では言い切れない静かな迫力を今でも感じることができます。

現オーナーが六つ季の家を譲り受けた時、まずこの百年古民家が静かに物語っていた当時の住人の強烈な生活感、働くこと、生きることの厳しさと、そのことに真っ向から向き合っていたひた向きさに感じ入りました。

百年前の「ありのまま」を残し、伝える

百年前の「リアル」を少しだけ感じてもらえることができる六つ季の家

そして改修工事は以下の点を重視し、この家の「ありのまま」を残し、伝えることを最優先とすることを決めました。

  • なるべくそのままの状態を維持すること(余計な手は入れないこと)
  • 安全性の確保を目的とする以外の構造の変更はしないこと
  • 使えるものはすべて再利用すること
  • 快適さや利便性を優先するのではなく「保存」を目的とすること

この家が建った100年前。建材となった木材は周囲の山から切り出され、雪のある時期に山からすべり下ろされ、その後この場所で製材されました。

雪解けとともに建築は始まりました。

記録がありませんのでいったいどれくらいの人手と時間を費やして完成したのかはわかりません。

「製材」といってもすべて手作業。枝を落し製材するのも、柱を立てるのも、梁を組み立てるのも、床を作るのも、囲炉裏を作るのもすべて手作業。

ですから家を観察すると柱の一本一本、梁の一本一本に当時の大工の仕事の跡が見てとれます。

「時代」と「地域性」を感じてください

話が長くなってしまいました・・・。

現代からすれば「不便」極まりない時代、しかも「雪国」という特別な地域に建てられた一般農家の百年古民家。

冬はとても寒く底冷えしますし、夏は風の通りの悪い日には蒸し風呂のように暑くなります。季節だけは100年前と変わりません。

「快適」からは程遠いかもしれませんが、百年前の「リアル」を少しだけ感じてもらえることができる。想像すること、体験することができる。

六つ季の家はそんなリアルな体験ができる空間の復元を目指して6年かけて修復、改修し2018年オープンのはこびとなりました。

百年前の雪国のリアルに想いを馳せ、「不便」「非快適」の先にある「時代」と「地域性」を感じていただけたら幸いです。

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